スポーツに取り組んでいる若者は必見!「オスグッド・シュラッター病」
- 2025年3月24日
- 2025年3月24日
ハードなサッカーの練習で足に痛みが……3歳の男子中学生の場合

「足が痛くて練習できないなんて、イヤだーっ!」
「明日は大事な試合なのに…!」
こんな叫びをあげたい気持ちになっているバスケットボール選手や、セレクション前で焦っているサッカー選手、成長痛に悩むテニス選手の皆さん。
膝の痛みに悩む人に知ってほしい、「オスグッド・シュラッター病」についてのお話です。
オスグッド・シュラッター病ってなに?
「オスグッド・シュラッター病」とは、成長期の子どもや思春期の若者に見られる膝の痛みの原因となる疾患です。特にサッカー、バスケットボール、陸上など、膝を曲げたり伸ばしたりする動作が多いスポーツをする人に発生しやすいものです。膝を曲げると痛かったり、しゃがむ動作が辛くなったりすることが特徴的です。
名前が少し変わっていますが、これはオスグッドさんとシュラッターさんという研究者がこの病気を発見し、論文を発表したことでつけられた名前なんです。
どうして膝が痛くなるの?
膝蓋骨(膝のお皿)と脛骨(すねの骨)の間にある「脛骨粗面(けいこつそめん)」と呼ばれる部分に負荷が繰り返しかかることで炎症が起きます。この炎症の原因は大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)が、原因で膝の痛みを引き起こしています。オスグットになる人には、以下のような特徴(原因)がある場合が多いです。
- ハードな練習をしている:膝を酷使することで、炎症が起きやすくなります。
- 柔軟性の不足:下肢の筋肉が硬いと、膝下の靭帯に余計な負担がかかります。
- フォームの問題:間違った動きや姿勢での運動も影響します。
大腿四頭筋(太ももの筋肉)が硬くなったり縮んだりすることで、膝下の靭帯が引っ張られ、脛骨粗面に負担がかかるのです。
症状の特徴は?
症状は人それぞれで、歩くだけで痛む人もいれば、ジャンプなど強い負荷がかかったときだけ痛みを感じる人もいます。また、運動後や膝に力を入れた後に痛みを訴える場合もあります。脛骨粗面(けいこつそめん)が腫れて、触ると痛む「圧痛を感じる」のも特徴です。
※脛骨粗面(けいこつそめん)とは、脛骨というすね内側にある骨が上端部に位置する、膝蓋腱(しつがいけん)が付着する部分です。
一般的に、成長期が終わると症状は軽くなることが多いですが、1週間以上、痛みが続く場合には治療が必要です
ハードなサッカーの練習で足に痛みが……13歳の男子中学生の場合
中学校の部活でサッカーに熱中している13歳の男の子が、膝の痛みを訴えて来院しました。部活に入ってからというもの、毎日のように走り回る練習が続き、徐々に膝が痛くなってきたそうです。最初は「そのうち治るだろう」と軽く考えていたようですが、痛みがひどくなり我慢できなくなったため来院されました。
話を詳しく聞いてみると、練習前のウォーミングアップや練習後のクールダウンを全く行っていなかったことが分かりました。「身体が硬いからストレッチは無駄だと思っていた」と言う彼ですが、ストレッチは続けることで誰でも筋肉が柔らかくなると説明しました。
触診をしてみると、太ももの筋肉がガチガチに硬く、パンパンに張っていました。まるでボンレスハムのような状態で、筋肉が緊張しすぎているのが一目瞭然でした。それを指摘すると、彼は「筋肉が硬すぎると膝が痛くなるなんて知らなかった!」と驚いていました。
膝の痛みと筋肉の緊張を緩める治療の経過
こまずは硬い筋肉を緩めるために、電療と筋肉調整からスタートしました。同時に、膝の痛みの原因となっている骨の傾きを整える骨格調整もおこないました。
これが痛みを根本的に解決し、早く回復するための大切なポイントです。もちろん、部活はしばらくお休みしてもらうことにしました。膝の痛みが完全に軽くなるまでは、無理は禁物です。
翌日、再び来院した彼は「膝の重だるさと、突っ張る感じが残っている」と話していました。これはまだ筋肉が緊張している証拠なので、引き続き筋肉をほぐす筋肉調整を丁寧におこないました。
スムーズに関節運動ができるように、筋肉調整と骨格調整を行うことで、膝を曲げたり動かしたりしたときの違和感が徐々に軽減され約1ヶ月の施術期間で治癒となりました。
膝の痛みに対する家でのセルフケアのアドバイス
自宅ではストレッチを行うように指導しました。特におすすめしたのは、お風呂の中で正座をして行う大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と言う、太ももの前側にある4つの筋肉のストレッチです。
この方法はお風呂の中でやることで浮力が得られ膝関節に負荷が掛かりずらくなり、柔軟性を取り戻すだけでなく、お風呂で筋肉を温めながら伸ばしていくので筋緊張を緩める効果もあります。簡単なので、皆さんも試してみてくださいね!
膝の痛みに対する家でのセルフケアのアドバイス
治療を始めて1週間後には、硬く張り詰めていた太ももが柔らかくなり、膝を痛みなくスムーズに曲げられるようになりました。これで練習への復帰を許可しました。そして、14日目には完全復帰を果たし、4週間後には、試合に出場して活躍する姿を見ることができました。
膝の痛みに対する家でのセルフケアのアドバイス
治療を始めて1週間後には、硬く張り詰めていた太ももが柔らかくなり、膝を痛みなくスムーズに曲げられるようになりました。これで練習への復帰を許可しました。そして、14日目には完全復帰を果たし、4週間後には、試合に出場して活躍する姿を見ることができました。
膝の健康を守るために
このように適切な治療とセルフケアを行うことで、膝の痛みや違和感は意外と早く改善することがあります。膝を曲げたり伸ばしたりする際に痛みや突っ張り感を感じたら、無理をせず、早めに専門の治療を受けることが大切です。
真面目な人こそ気をつけてほしい「オスグッド・シュラッター病」
施術者として感じるのは、真面目に一生懸命頑張る人ほど「オスグッド・シュラッター病」にかかりやすいということです。
例えば、久しぶりにランニングを始めて膝が痛くなったけど「頑張ろう!」と続けてしまう方や、スクワットを意地になってやりすぎてしまう方。そして、歩いていると前の人を抜かさないと気が済まないような負けず嫌いの方も要注意です。
この病気は、基本的には「真面目すぎる人」がなりやすい疾患です。適度に休むことを覚えている方や、少し手を抜くことができる方は、意外とこういった症状にはならないものです。つまり、頑張りすぎる方ほどリスクが高いといえます。
健やかにスポーツを楽しむために
スポーツに取り組むすべての人にお伝えしたいのは、どんな競技であっても「ウォーミングアップ」と「クールダウン」を欠かさないことが大切だということです。
ス特に成長期の子どもたちや、社会人になって久しぶりに運動を始めた方は、膝の負担を軽減するために、太ももやふくらはぎのストレッチをしっかり行いましょう。
また、痛みを感じたときは無理をせず、早めに専門家に相談してください。「オスグッド・シュラッター病」は適切な治療と予防を行えば、スムーズに改善することができます。健やかにスポーツを続けるためにも、身体と向き合いながら、ストレッチやウォーミングアップを日々の習慣にして、膝を守りながらスポーツを楽しんでください!
《症状改善の流れ》あなたのお悩みはどれですか?
ゆ〜かり整骨院グループへのお客様の声

武田 祐子様(仮名)60代 天王町接骨院はもともと子どもが通っていたのですが、ついでに私も長年痛みがあった右腕を診てもらうようになりました。 右手が上にあげにくいこと、じっとしていても手の力こぶの部分の痛みがあることに悩 […]
四十肩・五十肩肩の痛み
池上 章宏(仮名)50代 私は階段で足を踏み外し、足を痛めてしまったことがきっかけで天王町接骨院に通い始めました。 怪我をした直後は足を地面につくたびに痛みが走りましたが、たった2週間でほぼ気にならないまでに回復しました […]
捻挫足首の痛み
大西 亜希子様(仮名)60代 以前、天王町接骨院の先生がスポーツセンターで開催していたストレッチの無料講習会に参加したことが、こちらに通い始めたきっかけです。 それからは身体の不調があると通院するようになり、今は右手首の […]
ぎっくり腰メンテナンス手首の痛み腰痛
小田 美波様(仮名)20代 ダンスをしている最中に膝の裏に痛みを感じて受診しました。 しゃがむと痛むので、ダンスの際にできない動きがあることに悩んでいました。 治療開始から3週間が経ち、段々と痛みが和らいできたと感じてい […]
膝痛