ジャンプをしたら膝に激痛!膝の痛み「半月板損傷」
膝の痛みと半月板損傷の疑いで来院バスケ中に膝を痛めたTさん30代男性の場合

ジャンプの着地や急な動きでひざが「バキッ」となって痛くなることがあります。
これは「半月板(はんげつばん)」という、ひざの中にあるクッションのような部分が傷ついた可能性があります。
この記事では、バスケ中にケガをしたTさんの例をもとに、ひざのケガの原因や治り方、予防のポイントをやさしく説明しています。
【半月板損傷による膝の痛み】スポーツ中のケガとその治療法をわかりやすく解説!
- 「ジャンプして着地した瞬間に膝に激痛が走った」
- 「サッカーでキックをしようと踏み込んだとき、膝をひねって痛みが出た」
- 「膝を曲げ伸ばししたときにポキッと音がして膝が動かなくなった」
こうした膝の痛みや違和感は「半月板損傷(はんげつばんそんしょう)」の疑いがあります。
半月板損傷の酷いものでは「前十時靭帯(ぜんじゅうじじんたい)」の損傷を合併することもあります。症状が続く場合は精密検査をおこない、場合によっては手術になることもあります。
半月板は膝関節内で「大腿骨(ふともも)」と「脛骨(すね)」の間にある組織で、アルファベットのCの形をしています。この半月板には膝関節を安定させ、衝撃を吸収する役割があります。。
しかし、膝を大きくひねったり、ジャンプや急な方向転換などで過度な負担がかかると損傷してしまうことがあります。また、年齢を重ねると半月板が徐々にすり減り、硝子軟骨や軟骨片が滑膜を刺激することが炎症の原因と考えられており、炎症が強ければ膝に熱感を伴うこともあります。
膝の痛みと半月板損傷の疑いで来院バスケ中に膝を痛めたTさん30代男性の場合
30代男性のTさんは、バスケットボール中に右膝に激痛を感じ、その場で動けなくなったため来院されました。もともと以前から膝に違和感があり、腫れたり、引っかかりを感じたりすることがあったそうです。
今回は試合中に踏み込んだ際、「バキッと音がして膝に激痛が走り、動けなくなった。」との訴えで、足を引きずりながらの来院でした。
初診では膝に腫れと強い痛みがあり、膝を動かせる範囲も制限されていました。
整形外科ではMRI検査を行いますが、接骨院・整骨院では徒手検査で損傷の有無を判断します。
マックマーレテストを行った結果、疼痛とクリック音が確認されたため、半月板損傷と判断しました。
※「マックマーレテスト(McMurray test)」とは、膝の半月板損傷を調べるために行う徒手検査(手でおこなう検査)のひとつです。骨院などで、膝の痛みや違和感のある方に使われます。
保存療法での治療をスタート
後日、Tさんは「手術をせずに治す方法がいい」と希望され、保存療法による治療を選びました。当院で引き続きサポートすることになりました。
半月板損傷の治療は2つの方法があります
半月板損傷の治療には、「保存療法」と「手術」の2つがあります。
保存療法は、手術をせずに安静にしたり、電療やマッサージ、ストレッチなどを使って、少しずつ体を回復させていく方法です。
ケガが軽い場合や、普段の生活にはあまり困っていない人によく行われます。
一方、ケガがひどい場合や、膝が動かなくなる「ロッキング」という症状があるときには、手術をすることもあります。
手術では、傷ついた部分を切ったり、縫ったりして、元の状態に戻すようにします。どちらを選ぶかは、症状の程度やその人の生活スタイルによって決まります。
治療計画と回復までのスケジュール
Tさんの場合は保存療法で進めることになり、膝の関節を安定させるために包帯で固定し、電気を使った治療機器や筋肉を調整する施術を行いました。最初の目標は、日常生活でふつうに歩けるようになるまで約1ヶ月。
その後、運動の強さによって変わりますが、バスケットボールができるようになるまでに約3ヶ月の回復プランを立てました。
膝の痛みは意外と早く回復
2回目の施術では、筋肉調整と干渉波治療機を使った施術を行いました。物理療法機器(干渉波)は膝の痛みや腫れを軽減するのに効果的で、リラックスした状態で受けていただけます。また、膝関節周囲の筋肉が硬いと膝への負担が大きくなるため、ベッドに横になっていただき、下肢マッサージを丁寧に行いました。その後、再度包帯で固定しました。
半月板損傷の治療で膝の動きと日常生活が改善
3回目の施術では、膝関節に動きをつけるために膝関節の整復を行いました。このときTさんも少し慣れた様子で、施術中の反応も落ち着いていました。その後も定期的に施術を続け、受傷から約4週間後には、膝の腫れと痛みがかなり引き、日常生活での歩行が楽になってきたとのことでした。このタイミングで包帯を外しましたが、屈伸運動の際に膝関節に掛かる負荷を少しでも減らせるよう、靭帯のサポートテーピングを施しました。
さらに受傷から約7週間後では、膝の不安感もほとんどなくなり、Tさんは試しにジョギングをしてみたそうです。「大丈夫そうでした!」と喜ばれていましたので、次の週にはスポーツの練習にも復帰できました。Tさん自身も驚くほど早い回復で、私たちも嬉しい限りです。
痛まない膝をつくるために
半月板損傷を予防するには、膝の健康を守るためには、以下のポイントが重要です。
- 適切な筋力トレーニングを行い、膝への負担を減らす。
- ストレッチで関節の柔軟性を保つ。
- 運動前後には必ずウォーミングアップとクールダウンを実施する。
- 急激な方向転換やジャンプが必要な動作には注意を払う。
日常生活でも、重い荷物を持つなどの動作では、膝に負担がかかりますので気をつけましょう。また、適正体重を維持することで膝への過剰な負担を避けることも重要です。
「Tさんが早く復帰できた理由は、ご自分できちんと太もものストレッチやマッサージおこなっていただいたからでしょう。Tさんはその後、以前よりも日頃のケアに手をかけるようになり、今ではTさんの指導でチームメート全体のもケガが減ったとのことです。
また膝の痛みや違和感を感じた際は、Tさんのように早期の対応と適切なケアを行えば、膝の回復も早まりますので、無理をせず早めに相談してくださいね。
【半月板損傷による膝の痛み】よくある質問(FAQ)
Q. 半月板損傷とは何ですか?
A. 半月板は膝関節内で大腿骨と脛骨の間にあるC字型のクッションです。ジャンプの着地やひねり、急な方向転換などで損傷すると、膝の痛み・腫れ・引っかかり感が出ることがあります。加齢に伴う変性でも起こります。
Q. どんな症状が出ますか?(ロッキング・引っかかり)
A. 膝を曲げ伸ばしすると痛い、腫れ・熱感、階段やしゃがみ動作での強い痛み、関節内の「引っかかり」や「ロッキング(動かなくなる)」、ポキッという音などが見られます。
Q. 原因は何ですか?スポーツ以外でも起こりますか?
A. ジャンプ着地や踏み込み時のひねり、急な切り返し動作が主因です。日常生活でも階段・荷物の持ち上げ・無理な姿勢での立ち上がりなどで損傷することがあります。加齢によるすり減り(変性)でも発症します。
Q. 受診の目安は?危険なサインはありますか?
A. 「膝が伸びない・曲がらない」「強い腫れや熱感」「体重をかけられない」「ロッキングが繰り返す」場合は早めに整形外科での精査(必要に応じてMRI)を。急性の強い痛みは安静・固定を優先しましょう。
Q. どうやって診断しますか?(徒手検査・MRI)
A. 接骨院・整骨院では徒手検査で損傷を推定します。確定診断や重症度の把握には整形外科での画像検査(MRI)が有用です。
Q. 治療法は?手術が必要ですか?
A. 治療は大きく保存療法と手術の2つ。保存療法は安静・固定、物理療法、手技での筋緊張緩和、ストレッチや筋力トレーニング指導などを行います。ロッキングが強い/日常生活に大きな支障がある/損傷形態が重い場合は、整形外科で関節鏡手術(縫合・部分切除)が検討されます。
Q. 保存療法でどれくらいで良くなりますか?運動復帰の目安は?
A. 個人差はありますが、日常生活の歩行が楽になるまでの目安は約1か月、競技復帰は約3か月が一つの目安です(症状・競技強度により変動)。段階的に負荷を上げ、痛み・腫れが出ない範囲で復帰します。
Q. 施術では何をしますか?
A. 痛みの強い時期は包帯やテーピングで関節を固定さして、電療や柔整マッサージで周囲筋の緊張を緩めます。可動域が回復してきたら、関節の動きを引き出す調整と、再発予防のための筋力・柔軟性トレーニングを併用します。
Q. 運動は続けても良いですか?やってはいけない動きは?
A. 痛み・腫れがある時期は無理を避け、ランニングやジャンプ、急な切り返しは控えます。痛みが落ち着いたら医療者の指導下で段階復帰を。フォーム改善(着地・踏み込み)や体幹・股関節の使い方も重要です。
Q. 再発を防ぐには?(予防のポイント)
A. ウォームアップ・クールダウンの徹底、太もも・ふくらはぎのストレッチ、体幹と股関節の筋力強化、段階的な練習量の調整、体重管理が有効です。着地・方向転換のフォーム練習も取り入れましょう。
監修:ゆ〜かり整骨院グループ 株式会社アザース 柔道整復師チーム
※柔道整復師とは、骨折、脱臼、打撲、捻挫などの外傷に対し、手術や薬に頼らず、手技療法や物理療法、運動指導を駆使して、患者の自然治癒力を最大限に引き出す治療を行う国家資格を持つ医療技術職です。
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