(2)巻き爪を自分で治せますか?(2)
- 2025年1月11日
- 2025年1月12日
結論から申し上げますと、痛みが出てしまうとなかなかご自分では痛みの改善が難しいのが巻き爪です。
最初はちょっとの痛みを放置しておくといつの間にか、
「爪が食い込んで歩行が辛い」
「爪が痛くて正座ができない」
という状態になっていたというのはよく聞く患者様の声です。
一度痛くなると自分ではなかなか改善がむずかしい巻き爪
巻き爪の矯正においでいたく患者様から、ご来院される前に、ご自分で治せないかネットを参考に改善を試みた方とのお話を伺うことがあります。
一つは爪のあたる部分の爪と指との間にコットンをいれる方法。
これは軽い痛みの時にはできるのですが、少し炎症が起こっている時には下手にいじると返って痛みがましたと伺いました。また、コットンを挟み込む部分は細かいのでピンセットなどの道具も必要になります。
巻き爪にコットンを挟む方法は一時的には痛みが緩和しますが、巻き爪の根本的な解決にはなりません。
二つ目は「巻き爪テープ」「巻き爪ワイヤー」などの巻き爪セルフケア用に販売されているさまざまな商品があります。
どれも爪の細かい部分につけることになりますので、少々手間がかかります。また、やはり痛みが強くなってからこれらの製品をご自分で装着するのではちょっとつらいですね。
できれば、巻き爪になってしまいそうな時、まだ巻き爪が軽度で、痛みがそれほどない時に予防として使うのが良さそうです。
巻き爪で指の痛みが強い場合や、患部が赤くなって炎症が起きている場合は、ご自分でいじると返って炎症がひどくなる場合がありますので、できれば皮膚科や当センターなどにご相談いただくのが最前の策と言えます。
一度改善した巻き爪を繰り返さないためのセルフケア
当センターでは矯正で改善したあと、巻き爪を繰り返さなために、セルフケアのアドバイスをさせていただきます。
巻き爪のセルフメンテナンスその1:姿勢と歩き方
爪の最大の役割は、指で物をつかむ時や力を入れる時の支えです。
足の爪は立ち上がる際や歩行する際など、踏み込む力を強くする役割があります。
爪がないとバランスが取れず、不良姿勢や骨盤の歪み膝痛など、様々な障害を引き起こす可能性があります。
また指先までしっかりと体重をのせて歩いていないことが巻き爪の原因となることもあります。
良い姿勢で踏み出す一歩が巻き爪の予防になりますので、当センターでは巻き爪の矯正が終了した方に歩き方のアドバイスをしています。
巻き爪のセルフメンテナンスその2:爪切り
巻き爪のきっかけが爪切りの失敗という方も少なくありません。
爪を切りすぎる深爪や、爪の形に合わない方法で切ってしまうと巻き爪の原因になります。
爪と指の肉とあたる部分が痛いからと行って、そこを斜めに切ってしまうと、さらに悪化します。巻き爪にならないために爪切りで直線的に切るようにしましょう。
また爪の長さは、爪の先端が皮膚に触れない程度に切りましょう。爪を短くしすぎる深爪も巻き爪の原因となりますが、爪が長すぎても、靴を履くときに爪に負荷がかかり、巻き爪の原因となります。爪切りで切り終えた後は、爪やすり(ネイルファイル)で整えるようにしましょう。爪の角を取り、爪の形を整えることで、巻き爪を予防することができます。
巻き爪のセルフメンテナンスその3:靴選び
1.サイズを正しく選びましょう!
靴のサイズを正しく選ぶことが大切です。靴が小さいと、足の指が圧迫され、巻き爪の原因となります。一方、靴が大きすぎると、足が靴内で滑り、爪に負荷がかかることがあります。
2.幅や形状を確認する
足の形に合わせた靴を選ぶことが大切です。足が幅広い場合は、幅広い靴を選びましょう。また、爪先が細くなっている靴は、爪に負荷がかかりやすく、巻き爪の原因になることがあります。
3.柔らかい素材の靴を選ぶ
足に合わない硬い素材の靴は、足に負荷がかかり、巻き爪の原因となることがあります。柔らかい素材の靴を選びましょう。
4.ハイヒールの使用を控える
ハイヒールは、足の爪に負荷がかかりやすく、巻き爪の原因となることがあります。できるだけハイヒールの使用を控え、低めのヒールの靴を選びましょう。
つらい痛みを伴う巻き爪は専門機関にご相談ください
軽い巻き爪の状態の場合は、ご自分で治す方法を試してみるのも一つだと思います。
ただ、強い痛み、炎症など陥入爪などになったら、専門機関にご相談ください。
ご自分で治そうと費用をかけて、いろんなことを試しているうちに炎症がひどくなってしまうこともあるからです。
巻き爪は早めの矯正が健康にもお財布にも優しいようです。
まずはお気軽にご相談ください。